20歳以下のサッカーの大会である『U-20W杯2017 韓国』が5月20日より日本のお隣韓国で開幕した。
この大会には各大陸の予選を兼ねた選手権の成績によって出場国が決まる。
つまり、各大陸の出場枠が決まっており、その出場枠の数によって成績上位から出場国が決まる。
例えばアジアの場合、出場枠は開催国の韓国+4の出場枠が与えられており、2016年のU-19アジア選手権で優勝した日本、準優勝のサウジアラビア、3位のイランとベトナムの成績上位4ヵ国が出場するというわけである。
因みにそう、我らが日本はアジア選手権で優勝したのでアジア王者としてこのW杯に参戦するのである。
それでは出場国の全24ヵ国を各グループごとに紹介してみる。
【グループA】
韓国(2大会ぶり14回目)
ギニア(19大会ぶり2回目)
アルゼンチン(2大会連続15回目)
イングランド(2大会ぶり11回目)
【グループB】
ベネズエラ(4大会ぶり2回目)
ドイツ(2大会連続11回目)
バヌアツ(初出場)
メキシコ(4大会連続15回目)
【グループC】
ザンビア(5大会ぶり3回目)
ポルトガル(4大会連続11回目)
イラン(8大会ぶり3回目)
コスタリカ(3大会ぶり9回目)
【グループD】
南アフリカ(4大会ぶり3回目)
日本(5大会ぶり9回目)
イタリア(4大会ぶり6回目)
ウルグアイ(3大会連続14回目)
【グループE】
フランス(2大会ぶり6回目)
ホンジュラス(2大会連続7回目)
ベトナム(初出場)
ニュージーランド(3大会連続5回目)
【グループF】
エクアドル(3大会ぶり3回目)
アメリカ(3大会連続15回目)
サウジアラビア(3大会ぶり8回目)
セネガル(2大会連続2回目)
出場国はA代表のW杯の32ヵ国とは違って24ヵ国。
4ヵ国ずつ6つのグループに分かれてそれぞれ3試合を戦い、各グループ上位2ヵ国は無条件で決勝トーナメント進出。
更にA代表のW杯と違い、各グループ3位の国のうち成績上位の4ヵ国も決勝トーナメントに進出することができる。
なので初戦から2連敗しても最終戦の結果次第で決勝トーナメントに進出できるというわけだ。
さて、グループを見てみると正直強いとは思えない国名もあるかもしれない。
アンダー世代のW杯ではどの国が出場してもおかしくないのである。
今回が21回目の同大会ではあるが、上記の出場国を見ても連続出場回数の最多はメキシコとポルトガルの4大会連続である。
全体的に見ても2大会~5大会ぶりの出場国が多い。
それだけ毎回出場国に変化があるということで、A代表のW杯のようにある程度の一時代で出場する国が大体決まった顔ぶれになることもないのが特徴でもある。
今大会初出場のバヌアツやベトナムにしても、現時点の実力を考えるとA代表でW杯の出場を勝ち取るのは相当難しいであろう。
アフリカではここ数大会A代表のW杯出場国の常連であるコートジボワールやガーナ、ナイジェリアといった国が出場できず、19大会ぶり参戦のギニアやここ数年成長著しいザンビアなどが出場権を得ている。
因みに同大会は2年毎に開催されているが、前回2015年大会の決勝はセルビアとブラジルが戦い、セルビアが見事ブラジルを破って旧ユーゴスラビア独立後初優勝を果たした。
しかし2年経った今大会では優勝したセルビアも準優勝した王国ブラジルも予選で敗退している。
これらのことから、アンダー世代のW杯ではどの国が出場権を獲得するか、どの国がグループリーグを突破するか、そしてどの国が優勝するか非常に予想するのが難しい大会であり、だからこそ面白味がある。
ただその中でも優勝候補としてあげられているのは、ヨーロッパチャンピオンのフランス、そして同じヨーロッパのポルトガルやドイツ、南米ではアルゼンチンらを抑え南米チャンピオンになったウルグアイなどだ。
その他にも、近年若い世代で結果を残しているメキシコや前回大会ベスト4まで進んだセネガルなどのアフリカ勢、そしてバルセロナBに所属するイ・スンウなどを擁するホスト国の韓国にも注目だ。
そして何より我らが日本。
5大会ぶり久々の出場ではあるが、アジア選手権で優勝しての出場なので、本大会でもいけるとこまで勝ち上がってほしい。
また、15歳で飛び級選出された久保建英選手にも注目である。
ではでは…
この記事を作成した時点で数試合が終わっており、その試合結果を見てみる。
【グループA】第1戦
アルゼンチン 0-3 イングランド
韓国 3-0 ギニア
【グループB】第1戦
ベネズエラ 2-0 ドイツ
バヌアツ 2-3 メキシコ
【グループC】第1戦
ザンビア 2-1 ポルトガル
やはり予想できないような結果となっている。
アルゼンチンが3点差をつけられイングランドに完敗、ドイツもベネズエラに0-2で敗れメキシコも初出場のバヌアツに3-2というスコアで勝利。
そして優勝候補のポルトガルはザンビア相手に1-2で敗戦。
ザンビアはアフリカで優勝しての出場だからいいとこまでいくかもしれない。
以上のように、試合結果を予想しにくいアンダー世代のW杯。だからこそそこに魅力があると私は思っている。
今後どのような大会になるのかとても楽しみであり、また、厳しいグループに入ったと言われている日本代表の活躍にも期待している。
日本の初戦は南アフリカ。
その後は第2戦でウルグアイ、第3戦でイタリアと厳しい試合が待っているので初戦で白星をつかんでほしいところである。