サッカーの女子代表チームで世界一を争う『FIFA女子ワールドカップ』の2019年大会開幕まで一ヶ月を切っています。
女子日本代表 “なでしこジャパン” も出場が決定しており、世代交代を進める中で厳しい戦いが予想されますが、どのようなプレーを見せてくれるのか、注目が集まっています。
今回はこの2019年女子ワールドカップの決勝トーナメント進出の条件について、グループで何位までが突破できるのか、勝ち点が同じだった場合はどのような方法で順位を決定するのかなどを確認してみます。
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各グループ組み合わせ
まず最初に各グループの組み合わせを見ておきましょう。
グループリーグの組み合わせは去年12月8日に決定。
なでしこジャパンはイングランド代表、スコットランド代表、アルゼンチン代表と一緒のグループDに入っています。
その他前回王者のアメリカ代表はグループFで、スウェーデンと5大会連続で同グループに。
開幕戦は、開催国フランス代表が韓国代表と対戦します。
各グループの組み合わせは以下のとおりです。
グループA | グループB | グループC |
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グループD | グループE | グループF |
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決勝トーナメント進出の条件
それでは、決勝トーナメント進出の条件を確認してみます。
まず、出場国24チームのうち、決勝トーナメントへ進出できるのは16チーム。
つまり、グループ数は6グループなので、各グループ上位2チームの計12チームは無条件で決勝トーナメント進出。
そして残りの4枠は、各グループ3位のうち成績上位4チームに与えられます。
(各グループ3位のうち成績下位2チームはグループリーグ敗退)
決勝トーナメント進出条件
- 各グループ1位と2位 (計12チーム)
- 各グループ3位のうち成績上位4チーム (計4チーム)
*合計16チーム
3位の突破チームはどうやって決める?
各グループ1位と2位のチームは無条件でグループを突破できるわけですが、3位のチームは全6チームのうち4チームが突破となり2チームは敗退となります。
突破4チームの決め方は、以下の順番により決定します。
全グループ3位チームによる成績比較
- 勝ち点
- 得失点差
- 総得点数
- フェアプレーポイント
- 抽選
このように、3位チーム全体での勝ち点をまず比較し、勝ち点の多い上位4チームがグループ突破となります。
勝ち点が並んだ場合は得失点差、得失点差が同じ場合は総得点数、総得点数も同じ場合はフェアプレーポイント、最後は抽選の順に比較し順位を決めます。
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勝ち点が並んだ場合はどうなる?
続いて気になるのが、グループ内で複数のチームが同じ勝ち点で並んだ場合の突破条件についてです。
この場合は、以下の順番により順位を決定することになっています。
勝ち点が並んだ場合の順位決定方式
- グループリーグ3試合での得失点差
- グループリーグ3試合での総得点数
- 当該チーム間の対戦による勝ち点
- 当該チーム間の対戦による得失点差
- 当該チーム間の対戦による総得点数
- グループリーグ3試合でのフェアプレーポイント差
-
- -1ポイント:イエローカード (警告)
- -3ポイント:イエローカード2枚によるレッドカード (退場)
- -4ポイント:レッドカード (一発退場)
- -5ポイント:イエローカード+レッドカード (一発退場)
*マイナスが少ないチームが順位で上
-
- 抽選
このように、勝ち点が並んだ場合はまず最初にグループ3試合終えての得失点差により、順位が決定することになります。
その次にグループリーグ3試合終えての総得点数。
ここで決まらない場合は当該チーム間の対戦成績で得失点差→総得点数の順で比べることになります。
ここでも決まらない場合、グループリーグ3試合終えてのフェアプレーポイント差で比べることになります。
フェアプレーポイントでは、選手が受けたイエローカードとレッドカードの枚数とその種類によりポイントが決定。
減点方式となっており、マイナスポイントが少ないチームが順位で上となります。
このフェアプレーポイントの段階までいくことは珍しいのですが、実際去年のロシアワールドカップで日本代表がこれに該当し、フェアプレーポイント2ポイント差で決勝トーナメントへ勝ち上がるという出来事が起こっています。
そしてさらにここまででも決まらない場合、最後に抽選という方法がとられることになります。
グループリーグ3試合を戦った結果、最後に勝敗を決めるのが抽選という運任せになるのは酷ですが、この最後の段階までいくことは非常に稀です。
大会によって異なる順位決定方式
ワールドカップなどの国際大会におけるグループリーグでの順位決定方式は、たいてい上記のような順番で順位を決定します。
ただ大会によっては、全試合での得失点差と総得点数 (上記の場合1と2) より、当該チーム間の対戦成績 (上記の場合3~5) が優先される場合も多くなっています。
最近の身近な大会では、今年1月~2月にかけて開催された『アジアカップ2019』で、当該チーム間の対戦成績が優先されました。
実際グループAでは以下のようにタイとバーレーンが勝ち点4で並び得失点差ではバーレーンの方が上でしたが、直接対決で1-0とタイが勝利していたため、タイが2位、バーレーンが3位となったケースがありました。
順位 | グループA | 得点 | 失点 | 差 | 勝点 |
1 | ![]() |
4 | 2 | +2 | 5 |
2 | ![]() |
3 | 5 | -2 | 4 |
3 | ![]() |
2 | 2 | 0 | 4 |
4 | ![]() |
4 | 4 | 0 | 3 |
ただ今回の女子ワールドカップでは、仮に上の順位のように勝ち点が並んだ場合、先に全体での得失点差が優先されるため、バーレーンが2位、タイが3位となります。
まとめ
以上、来月開幕する女子ワールドカップの決勝トーナメント進出条件について確認してみました。
勝ち点が同じ場合は次に総得失点差で比較するということで、勝利して勝ち点3を獲得することはもちろん、得点が取れるような試合ではできるだけ得点を重ね、また失点も減らして得失点差を広げることが大事になってきます。
なでしこジャパンの初戦はアルゼンチン戦。
6月10日現地時間18:oo (日本時間翌11日01:00) キックオフです。
グループ内では女子FIFAランキング最下位の相手との対戦となるため、勝ち点3獲得は必須。
できることなら多く得点を取っておきたい相手になります。
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