2019年女子ワールドカップの開幕から一週間あまり。
グループリーグ初戦のアルゼンチン戦でまさかの引き分けに終わったなでしこジャパンは、14日に第2戦目となるスコットランド戦に臨みました。
グループリーグ突破のためには勝利しないと厳しくなる状況の中、試合は日本が2-1で勝利。
前半に岩渕真奈のミドルと菅澤優衣香のPKで2-0とし、後半終了間際にミスから失点したものの、2-1で逃げ切り今大会初勝利を挙げました。
その後に行われたイングランド対アルゼンチンの試合ではイングランドが1-0で勝利。
この結果、第2戦を終えてグループDはイングランドが首位、2位に日本、3位にアルゼンチン、最下位がスコットランドとなっています。
そこで今回は第3戦を前に、日本の決勝トーナメント進出条件と、決勝トーナメントへ進んだ場合の気になる対戦相手を現状から考えてみたいと思います。
*追記 (6/17)*
日本、決勝トーナメント進出が決定。
全グループ第2戦を終えた時点で、グループE・Fにおいて勝ち点0のチーム同士が第3戦で対戦するため、いずれのチームが勝利した場合でも日本の現在の勝ち点4には届かないため、日本は3位となっても3位チーム中の成績上位4チームに入ることができる。
これにより、第3戦を前に日本の決勝トーナメント進出が決定。
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第2戦を終えてのグループD順位表
まずは日本の属するグループDの第1戦・第2戦の試合結果と、現在の順位表を確認してみます。
第1戦
イングランド 2-1 スコットランド
アルゼンチン 0-0 日本
第2戦
日本 2-1 スコットランド
イングランド 1-0 アルゼンチン
順位 | グループD | 試合 | 勝ち | 分け | 負け | 得点 | 失点 | 差 | 勝点 |
1 | ![]() |
2 | 2 | 0 | 0 | 3 | 1 | +2 | 6 |
2 | ![]() |
2 | 1 | 1 | 0 | 2 | 1 | +1 | 4 |
3 | ![]() |
2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | -1 | 1 |
4 | ![]() |
2 | 0 | 0 | 2 | 2 | 4 | -2 | 0 |
グループDでは2戦を終えてイングランドが連勝で首位。
2位に1勝1分の日本。
3位に1分1敗のアルゼンチン、最下位が2連敗のスコットランドとなっています。
そして首位のイングランドは第2戦を終えた時点で決勝トーナメント進出を決めています。
第3戦での日本の決勝トーナメント進出条件
それでは第3戦イングランド戦での日本の決勝トーナメント進出条件を、細かく確認してみます。
グループリーグ第3戦 イングランド戦
- 日本勝利 ⇒ 首位突破
- 引き分け ⇒ 2位突破
- 日本敗北 ⇒ スコットランドvsアルゼンチンの結果次第
日本敗北でスコットランドvsアルゼンチンの結果次第となった場合・・・
- スコットランド勝利 ⇒ 2位突破
- 引き分け ⇒ 2位突破
- アルゼンチン勝利 ⇒ 日本とアルゼンチンで以下の順に比較
- 得失点差
*以下の2つのうちいずれかだった場合はアルゼンチンが2位、日本が3位
・日本がイングランドに2点差以上で敗北
・アルゼンチンがスコットランドに2点差以上で勝利 - 3試合合計での総得点数の比較
- フェアプレーポイント差の比較
- 抽選
以上の順に比較をし、順位を決定。
グループリーグにおける順位決定方法やフェアプレーポイントの詳細などについては以下の記事に掲載。
以上に日本のグループリーグ突破条件をまとめましたが、さらに詳細を解説していきます。
まず日本は次戦のイングランド戦、引き分け以上で自力でのグループリーグ突破を決めることができます。
1位突破を決めることができるのは日本がイングランドに勝利した場合のみです。
そして格上のイングランドが相手ということで、敗れた場合はどうなるのかというのも気になります。
日本がイングランドに敗れた場合は同グループもう一試合のスコットランドvsアルゼンチンの結果次第となるので、自力でのグループ突破はできなくなります。
それでもそうなった場合、日本が3位となってしまう可能性があるのはアルゼンチンがスコットランドに勝利した場合のみです。
(*日本が4位になる可能性は既にありません)
では仮に日本がイングランドに敗れ、アルゼンチンがスコットランドに勝利した場合はどうなるのかですが、少し複雑になってきます。
この場合、日本とアルゼンチンが勝ち点4で並ぶことになります。
勝ち点が並んだ場合、レギュレーションによりまずは得失点差で比較。
現在の両チームの得失点差は日本が「+1」、アルゼンチンが「-1」。
つまり勝ち点で並んだ場合、日本は1点差の負けでも「±0」、アルゼンチンは1点差の勝利でも「±0」となるため、
- 日本が2点差以上で敗れる
- アルゼンチンが2点差以上で勝利する
このどちらか一つにでも該当した場合、日本はアルゼンチンに抜かれ3位に転落することになります。
日本が1点差で敗れアルゼンチンが1点差で勝利した場合のみ、総得点数による比較へ移ります。
総得点数も同じだった場合はフェアプレーポイント差による比較へ。
フェアプレーポイント差も同じだった場合は最後に抽選という方法がとられます。
仮に日本が3位となってしまった場合でも、過去の例から勝ち点4を獲得していれば、3位チームの成績上位4チーム以内に入る可能性は高くなるので、よほどの不運が重ならない限り、現在の状況から日本がグループリーグ敗退することはないと考えられます。
それほどスコットランド戦の勝利は大きいものでした。
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ここまで細かく解説しましたが、日本がイングランドに敗れたとしてもアルゼンチンがスコットランドに勝利しない限り、日本が3位以下に転落することはありません。
日本としてはまず自力で決勝トーナメント進出を決められるよう、イングランド戦で引き分け以上の結果を残すことが大切です。
日本が決勝トーナメントへ進出した場合の対戦国は?
最後に、日本が決勝トーナメントへ進出した場合の対戦国についてです。
日本の属するグループDでは、1位突破の場合はグループB・E・Fいずれかのグループの3位チームと、2位突破の場合はグループEの1位チームと、決勝トーナメント一回戦で対戦することになっています。
現段階で予想するのは難しいですが、2位突破となった場合はオランダかカナダのどちらかと対戦することだけは決まっています。
グループEでは既に第2戦を終えてオランダとカナダがともに連勝で決勝トーナメント進出決定。
第3戦でこの両チームは直接対決し、オランダの勝利か引き分けなら対戦相手はオランダに、カナダの勝利なら対戦相手はカナダになります。
(*日本が2位突破となった場合です)
日本が第3戦でイングランドに勝利し1位突破となった場合、現時点で対戦の可能性を予想するとすれば、スペイン、中国、カメルーン、ニュージーランド、チリ辺りと当たる可能性があります。
決勝トーナメント一回戦、日本は1位突破すれば3位のチームと、2位突破の場合は1位のチームとの対戦となるので、ベスト8へ進むことを考えたらオランダとカナダのどちらかよりは3位突破のチームと対戦したいところです。
グループリーグ第3戦となるイングランド戦は日本時間20日午前4時キックオフです。
同グループもう一試合のスコットランドvsアルゼンチンの試合も同時刻キックオフで行われます。
*女子ワールドカップの試合日程・結果は以下のページにて更新しています